生活と医療をつなげて考える看護師

看護師として医療で働くことを志望する人には生活との関連を考えている場合がよくある。転職や再就職の際に病院やクリニックに伝える志望動機として、出産や育児の経験を生かしたいと伝えるのが典型的だろう。育児経験で子供とのやり取りのあり方について学び、様々な病気への対処をしてきた経験を生かして小児科で働きたいと考える看護師もいる。また、出産の経験を生かして妊婦や妊活中の女性に適切なアドバイスを与えたいと考えて産婦人科を希望するのは人気の高い道である。
逆の発想もよくあるものであり、若いうちに将来に訪れる出産や育児の対策として、予め知識やスキルを習得し、実際の現場での患者や妊婦の経験を耳にして生かすために診療科として小児科や産婦人科を選ぶ看護師も多い。仕事を探しているときに志望動機として伝えられるものではないが、本音は自分の将来のためとなっている。
また、女性ならではの考え方から小児科や産婦人科が選ばれやすいものの、生活との関連を考えると個人によって他の発想から診療科を選ぶ場合もある。がんで親族を失った結果としてがん治療の現場で働きたいと考えたり、子供が難病にかかってしまって難治性疾患の治療を担う専門病院で働く決意をしたりするケースも見られる。志望動機としても十分なものであり、モチベーションも高いことから医療業界で活躍している人も多いのは特徴と言える。このように自分の生活を考えてみると医療に関わる道を選びたいと考えることは珍しくないのである。